私自身、虫歯に悩まされた経験があり、治療を受けるうえで「痛み」が一番不安や緊張をもたらすことであると熟知しています。そのためあらゆる治療を行う前にお声掛けさせていただいて、患者様の不安の低減に努めています。
もちろん無理な力を加えることもしません。麻酔に関しては、表面麻酔を用いるのはもちろん、麻酔液を温めるなどして注入時の痛みを感じさせないような努力を行っています。これらの作業は時間をかけてゆっくり行うことが大切です。
それだけで患者様の感じる痛みは大幅に低減されます。

「虫歯を治療して欲しいけど、できるだけ歯は削りたくない」と考えるのは当然のことです。
当院が実践しているのが「MI (ミニマル・インターベンション)治療」といい、「極力歯を削らずに、今ある歯をなるべく生かす治療」という意味の治療です。
虫歯の部分のみを最小限削り治療を行うだけでなく、歯の命ともいえる歯髄(歯の根)を守るための努力を最大限行います。

当院では、説明やカウンセリングを重視しています。患者様が納得していないうちは治療に入ることはありません。十分なインフォームドコンセントなしの治療は、信頼関係を損なうだけでなく、治療そのものの成否にも関わります。
そのため当院では、治療前に十分時間をもうけて説明やカウンセリングを行っています。
治療中も、現在行っている治療内容について鏡や画像などを用いて説明しながら行っています。
不明点がある場合は治療中でもお気軽にご質問いただける環境づくりも心がけています。

虫歯の原因の多くは、食べたものが歯の隙間などに残ることで引き起こされます。
とくに歯と歯の間や奥歯の裏側など、歯ブラシの届きにくい場所に虫歯がよくできるのはそういった理由からです。
ただし、毎日丁寧に歯ブラシをしていても虫歯になる場合もあり、もともと体質的に歯質が軟らかく虫歯になりやすい方もいます。

いずれにしても虫歯予防のための第一歩は、歯ブラシをはじめとするセルフケアの徹底です。歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを用いて細やかなクリーニングを行うことが大切です。

ほとんどの場合、虫歯は放置していても治ることはなくどんどん進行してしまいます。
初期のうちに発見されれば少し削るだけで済む虫歯であっても、放置してしまうとどんどん進行してしまいます。深くまで進行すれば、神経を抜く手術を行わなければならなくなります。

【神経を失うと・・・】
歯の神経は、言わば歯の血管とも言われており、神経を抜けば歯を支える歯茎への血流がなくなり、結果歯を支えることができず、歯を失うことへとつながります。

【歯を失うと・・・】
歯を失った場合は、ブリッジや入れ歯などの保険治療から、見た目の綺麗な自費の入れ歯やインプラントなどから選択していただくのが一般的ですが、放っておいてしまうと身体の健康へと大きく影響してしまいます。なぜなら、歯のない箇所の両隣の歯が倒れやすくなり、歯並びが悪くなったり、噛みあわせが悪くなったりするからです。噛み合わせが悪くなれば、当然、身体のバランスにも影響を及ぼします。

歯は、身体の一部です。大事に大事にしていきましょう。

PMTCとは歯科医師や歯科衛生士が行うプロフェッショナルによるクリーニングです。専用の機器を用いて歯の表面や隙間などを丁寧に磨いていきます。茶渋やワインなどの着色も落ち、歯の表面がつるつるとした状態になり大変快適です。口臭予防にも効果があります。

フッ素は歯質を強くし虫歯になりにくい歯をつくる素材です。とくに小児に有効とされていますが成人も効果が期待されます。歯に塗布するだけなので痛みや不快感なく行うことができます。

自宅で行うセルフケアは虫歯予防をするうえで非常に重要です。歯科医院でのケアは毎日行うことができません。したがって、歯垢などの汚れを毎日落とすにはセルフケアが欠かせないのです。とはいえ、間違った方法でブラッシングをしていては虫歯の予防はできません。歯科医院でしっかり正しい方法を学び、それを実践する必要があります。歯科医院でのケアと自宅でのセルフケアは虫歯を予防するうえでいずれも同じくらい重要なものです。お口の病気には虫歯のみならず、歯周病という歯を失う原因NO1の怖い病気もあります。いつまでも健康な口腔内でいる事が身体の健康に繋がっていきますので、気になる事がありましたら、遠慮なくご相談ください。